15年にわたる恋心に終止符を打った。その15年の経緯を、俺の思い出づくりのために書いていく005

話をまたまた15年前に。ジュースやら江戸しぐさやらのあった合宿は終わり、バスで帰るとき。

そこまでの間で、彼女はよく歌っていた。そういえば、俺が中学時代も、女子はよく仲間たちと歌っていた。あの頃の世代は、今も昔もそうなのだろう。

彼女が歌っていたのは……すくなくとも間違いなく『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディングテーマ、ハレ晴レユカイ。それから『けいおん』の一期のエンディングテーマ、dont say lazy。たぶん1000万と2000年前からあーいーしてーるーとかも歌ってたかもしれないが、そちらはうろ覚え。

面白いことに、そのことを話すと、後年の彼女はイヤそうに悶えた。彼女が25歳だったか、26歳の頃だっただろうか。好きでやっていても、見ている側からすれば何も変でなくとも、黒歴史としてカウントされるらしい。ツイデに書くが、その話をしていたとき、彼女に、実はもともと黒歴史という単語はガンダムの用語なのだと伝えたら驚いていた。

そのほか、彼女はよく声優の話をした。声優とは裏方にすぎない、という認識だったから、それは新しい視点だったし、後年、ネットを見てみると声優礼賛が多かったから、彼女が正しく流行に乗っていたことを知った。ついでに言うと、杉田智和さんの名は、彼女に教えてもらって覚えた。『キョンの声優のひと!』だそうだ。彼女と会わなければ、杉田智和さんの名は俺の中で、ゲラ=ハの声優として有名になることもなかっただろう。

彼女がこのころから、俺の働く所にちょくちょく遊びに来るようになった。ただ、オリエンテーションのころに来ていたのか、この合宿の後だったかは……忘れた。詳しい時期はそれほど重要ではあるまい。

「みんQちゃんのところへ遊びに行く!」と、まず彼女は俺にそう語った。かわいく言っていたが、当時の俺は「これぐらいの子供でも、お世辞とか社交辞令とか言うんだなー」という感想だった。社会人の男や女が「え? すごい! 今度そちらへ遊びにいきますね!」というやりとりをしながら、実際には来ない連中は、よく見ていたから。

だが、彼女はきた。本当に来た。

恥ずかしかったし、もしかしたら当時の俺は、あまり素直な反応はしなかったかもしれない。おそらく、迷惑そうなフリをしたか、そのへんだろう。でも、本心では嬉しかった。

中学生ごろは、どれぐらいの頻度で来ていただろうか? 一ヶ月に一度は、店に顔を出していたかもしれない。

この頃の彼女には、ぶっ飛びムーブが多かった。こいつネジはずれすぎやろ、という評価だった。だからこそ、俺は彼女を始めのうちは、妹で、歳の離れた友人と認識した。

ここ晒していいのか? とも思うが、もう時効だろうし、当人は絶対にここを見ていないし、そもそも彼女の正体には触れていないので、遠慮なく書く。

 

・彼女が中学の時だ。遊びにいこう! と言われたことがある。それで俺もわかったと言い、何時にする? と聞くと……7時! とか言い出すんでやんの。し、7時!? 早朝ですよね!? テニスの試合か何かと間違ってない? とは言えず、夜型の俺は妹のために(当時はその認識)がんばってハヤオキしました。

・店にきたとたん、働いてる俺に向かって『遊びにいこーぜ! 暇なんだろ? いこーぜ!』とか言いだしてきた。スタッフいる所で言うなよwwwwwwwwwwww遊びに行けても体面としちゃ断るしかねえよwwwwwwwwwwwwスタッフに示しがつかねえwwwwwwwwwwww

・『みんQちゃん、学校だるい、さぼりたい。早退したい。みんQちゃん家貸して、寝るから』というのもあった。おまwwwwwwwwwwwwアホなのかwwwwwwwwwwww
もちろん断った。このトンデモ依頼は、まちがいなく高校生のときに来たもののはずだ。彼女の中学のあった場所より、高校の場所のほうが、俺の家に近かったから。


・『パソコンでホモドーガみてたら、なんか金払えって画面が出てきてパソコン動かなくなったwwwwwwwwwwww助けてwwwwwwwwwwww』とかメールがきたこと。たしか、このように対応した。『それは単なるハッタリの画面だ。君に直接書いた文面ではないから相手にする必要はない』ということを伝え、Alt+F4でブラウザを力業で消せる方法を教えたような気がする。

こういう列挙は、時間をかけて思い出せば、まだまだあるかもしれない。ひとまず、このへんにしておこう。

そもそも俺も、この頃の彼女に、間違えてエロ画像を送ったことがあるから、あまり偉そうに語れないのだが。本当はその画像は、男友達に送ったつもりだったのだ。彼女からの反応はなかった。スルーするほど大人だったのか、間違えて送りつけたと察したのか、そもそも関心がなかったのか。最後まで彼女に聞くことはできなかった。

次あたりのエピソードでは、実際に彼女らをとある外国へつれていくのだが……実はあんまり語るところは存在しない。子供たちはみな、それぞれ振り分けられて、同い年の子供たちの家へホームステイへ行ったからだ。

(そういえば、ホームステイで、彼女はどんなもてなしを受けたか、聞いていない。聞くチャンスはいくらでもあったのに)

20240924記す。

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