【論語】民はこれに由らしむべし、知らしむべからず【論語】

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【バカ丸出し】みんQ【バカ丸出し】

注釈付き論語では、⬆︎のタイトルの文には一番攻撃的な訳が当てられていた。(どの本だったか、覚えてたら今度追記しとく。)

民衆には真実は教えず、嘘を持って導くべきだ、という意味だそうだ。少なくとも、俺のだいすきな福沢諭吉はこのように解釈していた。愚民教育は政府の得意とするところだ、とも。政府は千人の智者が集まって、一人の愚者と同じことをする場所だ、とも。

明治の日本人の政府は日本国だけだったが、今となっては大きな企業も立派な小政府と言えるから、上記の論理はそのまま企業にも当てはめられる。その理由は、わざわざ俺が説明せずとも、少し新聞紙を読めば明らかになることだし、掘り下げる必要もないことだ。

水素水という、あきらかに何の実証もなされていない物質が、よく売れているらしい。
時代も場所も変わらず、人の不安や無知につけこむのが好きな人々というのは、必ずいるものだ。あるいは、売るほうが無知なために「これぞ神の効能を込めた水なり」と無知蒙昧に信じ切って、この醜聞をばらまいているのかもしらん。

実のところ、この水素水のたぐいの愚行は、今回が初めてのことじゃないんだよな。
以下を紹介することで、僕の持論の代わりとしたい。放射性物質ラジウムを、初めて人の身に近づけた時に起こった一事である。

『現在、テネシー州の厳重に警備された特別室でラジウムを利用した様々な製品が保管されている。このスピサリスコープには、裸眼では見えないほど小さなラジウムのかけらと小型の蛍光スクリーンが入っていて、暗い部屋で真鍮製の拡大メガネを通して「無数の流れ星」をいつまでも見ることができる。ほかにも、放射能練り歯磨き美容クリーム、錠剤、太陽の液体と呼ばれ、健康に良いとうたわれたラジウム炭酸水などもある。たしかに動物も人間も、ラジウムを短い時間浴びた後は元気になった気になる。しかしこれは、体が放射能の害に対抗しようとして、赤血球を増やしている結果に過ぎないことが分かっている。ピッツバーグのある企業家は「Radithor」という銘柄のラジウム水を毎日愛飲し、友人たちにもケース入りのものを送っていた。ところが、やがて彼のあごの骨は溶けだし、苦しみもだえながら死んでいった。(科学は歴史をどう変えてきたか その力・証拠・情熱 マイケル・モーズリー&ジョン・リンチ著 久芳清彦 訳)p120より』


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