必要に迫られなければ、相手に通じない専門用語や横文字などは用いない。
言葉とはそもそもなぜ存在するのか、という質問に答えることができるなら、誰でもこの結論に至るはずだ。
言葉とはコミュニケーション・ツールだ。情報や感情をやりとりするための道具で、それ以外に存在する理由はない。
しかるに世間を見てみるに、どうもこのコミュニケーションツールを、自分の身の丈を、実寸より大きく見せるために使う人間が多くいる。必要のないビジネス言語や、わざわざ相手の知らない言語を聞かせて喜ぶ類の人間がそれだ。
かかる人間は、自分を賢いと証明しているのではなく、この単純な存在理由のわからない、知恵遅れだと証明しているに過ぎないと知るべし。